【社労士が教える労災認定の境界線】第115回 一般事務職の女性がパソコン操作で頸肩腕障害を発症

2011.10.15 【安全スタッフ】
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災害のあらまし

 請求人は、A社に一般事務職として勤務し、日常的にパソコン操作のほか、電卓作業、筆記作業、郵便仕分け作業、ファイリング作業など一般事務の仕事をしていた。業務マニュアルのパソコン入力や年末における残業を伴った経理事務補助をしたところ、翌年2月頃からくび、肩にこり、しびれ、右手中指に痛みがあり、B診療所で頸肩腕障害(非特異的障害・右中指腱鞘炎)と診断された。

判断

 請求人は、本件疾病は業務上の事由によるものであるとして、労働基準監督署長に療養補償給付および休業補償給付の請求をしたところ、労基署長は請求人の疾病は業務上の事由によるものとは認められないとして、これらを支給しない旨の処分をした。請求人の審査請求に対して、労働保険審査会は業務上の事由により発症したものとは認められないとして業務外とした。

解説

 この件は、業務上の疾病についての問題であり、業務起因性が論点となる。…

執筆:中小企業福祉事業団幹事 奴賀社会保険労務士事務所 所長 奴賀 智

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平成23年10月15日第2148号 掲載
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