【イラストで学ぶリスクアセスメント】第37回 安全帯への正しい知識を
2012.10.01
【安全スタッフ】
今回は安全帯のランヤードの使用方法をテーマにします。
平成14年改正の「安全帯の規格」では、安全帯はハーネス型と胴ベルト型の2種類に分類されました。ハーネス型安全帯の形状はフルハーネス型のみで、胴ベルト型安全帯は、垂直面(壁面)用・U字つり専用・1本つり/U字つり兼用・1本つり専用(ロープ式とストラップ巻取り式)・傾斜面用の形状があります。
ランヤードとは、フックとロープ/ストラップなどからなるつり金具および関連器具の部品で、ナイロンロープ式とスーパー繊維を使用した帯ロープがあります。両者の違いは、ナイロンロープは約30%伸びますが、スーパー繊維は3~4%しか伸びないので、スーパー繊維使用の安全帯はショックアブソーバーを付け、墜落時の衝撃を吸収する構造となっています。
胸部を圧迫された状態で宙づり
作業者が7階建マンション屋上のフェンス外にある雨水枡(ます)と周辺の清掃を行っていました。パラペットと呼ばれる手すり壁は高さ・幅ともに30cm程度で、雨水枡は各コーナーのパラペットの内側にあり、フェンスはパラペットから1m離れた場所にありました。
作業者はフェンスを乗り越えて…
執筆:中野労働安全コンサルタント事務所 所長 中野 洋一
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平成24年10月1日第2171号 掲載