【パンデミック、大災害に対処 BCP策定講座】第8回 事業継続対策① 調達面の対策 相手先の対策を確認 調査で「ドミノ倒し」防ぐ/丸谷 浩明
2021.08.26
【労働新聞】
ともに向上めざす
前回まで「事業継続戦略」について説明し、とくに代替戦略が重要であること、典型例として代替拠点を確保する対策などを解説した。今回は代替以外の対策として、調達面の対策を扱う。
(1)調達先に求める事業継続力
別図のように、企業がモノの製造を行う場合、素材や部品の調達が不可欠であり、それらを運ぶ輸送サービスも必要である。どんな業種であっても、機器の修理・メンテナンスや消耗品の供給、廃棄物の回収・処理、データ処理などのサービスも事業継続には不可欠である。電力、水道などのライフラインや通信サービスも同様だ。これらは、調達先からの供給が止まると、自社の供給途絶の直接の原因となる。自社の事業継続力の向上をめざすなら、供給者の事業継続力も一緒に向上させないと実現できない。…
筆者:東北大学災害科学国際研究所 副研究所長・教授
NPO法人事業継続推進機構 理事長 丸谷 浩明
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令和3年8月30日第3318号11面 掲載