【変異株?ワクチン?最新!企業の新型コロナ対策】第9回 濃厚接触者の特定 積極疫学調査が停止 事業主は聞き取り実施を/東川 麻子
2021.09.02
【労働新聞】
まずは発症日を確認
東京都は8月15日、新型コロナウイルス感染急拡大に伴う保健所業務のひっ迫を受け、濃厚接触者や感染経路を詳しく調べる「積極的疫学調査」の規模を縮小する方針を各保健所に通知したことを明らかにした。家族内感染を中心に感染の拡大が指摘されている今、調査は同居家族や医療機関、高齢者施設などに絞られる。
職場で新型コロナウイルス感染者(以後、感染者)が発生した場合、これまでは職場でのクラスター発生を防止するために、保健所が感染者の行動調査を行い、濃厚接触者を特定し、対象者に対して、適切な期間の自宅隔離を指示していた。多くの職場では、「感染者が出たら、保健所の指示に従えば良い」と考えていただろう。しかし、東京都では今後それが実施されなくなるというものである。感染者数の増加は東京都に限ったものではなく、…
筆者:㈱OHコンシェルジュ 代表取締役 産業医 東川 麻子
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令和3年9月6日第3319号13面 掲載