【パンデミック、大災害に対処 BCP策定講座】第10回 事業継続対策③ 電力の確保 非常用発電機を導入 電話やPCない状態防ぐ/丸谷 浩明
2021.09.09
【労働新聞】
災害用電池を備蓄
(1)電力確保の必要性
停電は、災害によってよく発生する。災害時の初動対応として、情報収集・整理、従業員や取引先などへの情報発信をするためには、最低限の電力がないと動きが取りにくい。多機能電話やファックスは電力がないと作動しないし、スマホ、パソコン、プリンターなどの機器も使えなくなる。
夜間に照明がなくなれば、業務効率が著しく低下する。したがって、企業の多くの重要業務について、電力は不可欠なリソースであるといえる。
(2)簡易な停電対策
簡易な取組みとしては、乾電池の備蓄から始まり、IT機器を一定時間動かせる災害用蓄電池の購入、燃料を燃やす形式の可搬型発電機の導入などがある。
ただし、可搬型発電機は通常の製品の場合、電圧や波形が安定せず、パソコンなどの精密な電子機器には向かないとの指摘もある。可搬型発電機には、…
筆者:東北大学災害科学国際研究所 副研究所長・教授
NPO法人事業継続推進機構 理事長 丸谷 浩明
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令和3年9月13日第3320号11面 掲載