【これで解決!シゴトとココロの問題】第10回 本人の意思確かめ公正な調査を ★労働新聞社Webサイトで配信中★
2021.10.12
【安全スタッフ】
日々の業務に忙しく、管理的立場にいると、心の健康問題に目を向ける余裕がなくなりがちだ。弊社ではWebサイトで「これで解決! シゴトとココロの問題」という番組を配信し、よりシンプルな語り口で具体的なノウハウを示している。今回のテーマは「上司の異動で適応障害に…」。法政大学の廣川進教授(臨床心理士、公認心理師)は、本人の意思を確かめないでパワハラ案件として扱うのは絶対にNGと指摘。会社は公平で公正な調査をするとともに、本人による「メンタルを理由にした配置転換狙い」もありうるとして、慎重な対応を進めることが重要とした。
上司の異動で適応障害に…
開発部門で一目置かれる中堅社員のTさん(30代男性)は、春に異動して来た上司(50代男性)から仕事のミスが原因で怒鳴られて以降、度々会社を休むようになっています。最近、「適応障害」という診断書を人事に出し、2カ月ほど休むと言われました。診断書には「配置転換が望ましい」との意見がありますが…。 |
森谷 瞳(以下、森谷) さあ、廣川先生。こちらの事例はいかがですか?
廣川 進(以下、廣川) まず、この診断にある適応障害ですけど、これが今すごく多くなってきているんです。会社に出される診断書では、うつ病よりも適応障害の診断書のほうが多いというのが現状です。…
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2021年10月15日第2388号 掲載