【パンデミック、大災害に対処 BCP策定講座】第18回 BCM② 教育・訓練(その2) 逃げ遅れ確認要員を 避難誘導者と別に選任/丸谷 浩明
2021.11.04
【労働新聞】
専門分野も踏込む
今回は、基礎的な教育と訓練について説明したい。
(1)基礎的な教育
① 基礎知識の提供
基礎的な教育としては、まず、BCPの必要性や概念などの基礎的な知識を社員に教え、さらに、想定する自然災害などの概要を説明する必要がある。BCPに関するテキストは、中小企業庁や一部の都道府県、商工会議所などが中小企業向けの解説をウェブで公開しているので、その活用も有効であろう。地域の災害リスクについては、地方自治体や国土交通省が公表しているハザードマップを用いた対策をお勧めする。
社内で実施する方法としては、BCP担当者が講義するほか、外部の専門家に講義を依頼する。最近では、新型コロナ対策として、ウェブ会議方式の講座も増えている。
② 自社のBCP・BCMの周知
続いて、自社において策定したBCPについての説明と、その運用や改善、すなわちBCMの方法について教育する。すべての社員に教育することが必要なBCPの概要は、…
筆者:東北大学災害科学国際研究所 副研究所長・教授
NPO法人事業継続推進機構 理事長 丸谷 浩明
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令和3年11月8日第3328号11面 掲載