【多角的に考える両立支援の実践――改正育介法対応】第23回 執筆者による座談会(上) セクハラと受止めも 効果的な呼掛け 「申出は早めに」/立田 夕貴・加守田 枝里・小寺 美帆・佐藤 有美・大浦 綾子・田中 亜希
2021.12.09
【労働新聞】
連載の締めくくりとして、執筆者の女性弁護士6人による座談会を企画した。上編に当たる今回は、「妊娠・出産の予定を聞くこと」や「把握した個人情報の取扱い」などについて検討していただいている。
上司らが部下に妊娠・出産の予定を聞くこと
(大浦)日本の職場では、懇親会などの非公式な場で、上司が「子供はそろそろ?」と、妊娠・出産の予定の探りを入れる光景が間々みられます。このような上司による発言に問題はないでしょうか。
(立田)セクハラに該当する可能性が高いです。男性に対する発言でもセクハラに該当し得るのではないでしょうか。
(田中)別の観点ですが、私は、会社は安易に社員の妊娠・出産などの情報を取得すべきではないと助言をしています。会社が当該情報を取得した後で、本人に不利益な措置を講じた場合、妊娠に基づく不利益取扱いだという因果関係が認められやすくなり得るためです。
(大浦)妊娠・出産という私的な事柄を聞き出そうとするのは、…
座談会出席者:立田 夕貴/加守田 枝里/小寺 美帆/佐藤 有美/大浦 綾子/田中 亜希
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令和3年12月20日第3333号6面 掲載