【人事学望見】第1321回 就労請求権をめぐる争い 気に食わぬ従業員の仕事を干す
2022.02.03
【労働新聞】
個性の強い従業員は、どこの会社にもいる。自分なりの確固とした意見があり、他人の意見に付和雷同しないというのは、教科書的には、美徳といっても良い。しかし、「組織人としてみた場合、いかがなものか」という類いの批判を受けやすいのは確かだ。
敵多いほど奮い立つ性格
会社と従業員の間で、仕事のやり方等について、見解が一致しないというのはよくある話だ。経営者・上司が理を尽くして説得を試み、本人が納得してくれれば、それが理想的だ。
しかし、従業員側が「千万人といえども吾往(ゆ)かん」という態度を取り続けた場合どうなるか。
「けしからん。服従しない人間には、どんな将来が待っているか、思い知らせてやる」などと感情的になる上司(経営者)が大部分だろう。権力を手にする人間が、それをもてあそぶ(行使する)誘惑に耐えるのは至難の業だ。
懲戒が手っ取り早いけれど、うまい口実が常にみつかるとは限らない。そういうときに採用されるのが、「仕事を干す」というやり方だ。…
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令和4年2月7日第3339号12面 掲載