【ぶれい考】コロナで人の大切さ知る/加納 ひろみ
2022.02.24
【労働新聞】
新型コロナウイルスとの戦いはいよいよ3年目に入った。この2年間、経済の動きが鈍り、私たちは優先順位という言葉に振り回されている。人の命、医療、教育、経済、エンタメ。何を最優先すべきなのか?
弊社はエンターテイメントに深くかかわっている。着ぐるみの活躍の場はテーマパークやイベントなど、人の集まる場所。密を避けなくてはならない今、その機会の多くが失われたままだ。受注していた仕事は延期になったり、キャンセルされた。
先がまったくみえないなかで、着ぐるみ以外の仕事もしながら様子をみようと思っていた。国内で医療資材が不足していた時には、防護ガウンの製作依頼を受けた。着ぐるみの製作を一旦止めて防護ガウンに3カ月間集中し、最終的には2万着を納品。結果、コロナ1年目は奇跡的に良い業績で終えた。
ただその間、社内には少しだけ嫌な空気が流れた。普段はクリエイティブな仕事をしている職人スタッフたちが、ひたすら同じものを縫い続ける。このことが…
筆者:KIGURUMI.BIZ㈱ 代表取締役 加納 ひろみ
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令和4年2月28日第3342号5面 掲載