【事故防止 人の問題を考える】第127回 ヒューマンエラーを深堀りしよう!(後編)
2022.03.29
【安全スタッフ】
前回に続き、今回も人間工学などに基づきヒューマンエラーを深堀していきましょう。
多重防護の視点が重要
人間はエラーする生き物である
人間は、高い集中力を保つことができれば、その作業で犯すエラーの数は極めて少なくできます。しかし、その状態は長くは続きません。慣れ、あわて(時にパニックに)、焦り、イライラ、漫然、疲労など、作業者個人のさまざまな内的要因によりエラーが起こります。
生産現場では、エラーをなくすため、教育訓練、モチベーション向上策、罰則などが行われていますが、それらは一定の効果はあっても、エラーを撲滅するまでには至りません。
このため、①ヒューマンエラーの撲滅に向けた本質的な安全対策、②重篤な災害につながるヒューマンエラー対策の優先順位づけ、③作業者の労働災害防止意識を高める教育など、さまざまな対策を講じる多重防護の視点が重要に…
執筆:労働安全衛生総合研究所 高木 元也
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2022年4月1日第2399号 掲載