【中小企業も実現できる!ハラスメントのない職場】第1回 被害者が「黙らない」時代 思い込みが一つの要因 エスカレート前に対応を/稲尾 和泉

2022.03.31 【労働新聞】
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”古くて新しい”問題

 職場のハラスメント問題については、改めて説明するまでもないほどさまざまな場面で語られている。しかし、被害の訴えは減少どころか年々増え続け、被害者の自殺や労災認定も一向に収まる気配がない。未だに誰が見聞きしてもNGである「お前なんか死ね」という暴言や、性犯罪レベルのセクハラ行為も後を絶たない状況だ。

 昨年、トヨタ自動車の豊田章男社長が、パワハラによる自殺で労災認定を受けた男性の遺族に直接謝罪し、再発防止策の実施を約束した。報道によると、上司が新入社員に対して「こんな説明ができないなら死んだほうがいい」「学歴ロンダリングだからこんなことも分からないんや」などと日常的に罵倒したことで、被害者は休職ののち自殺してしまった。

 セクハラ問題についても、三菱UFJ代行ビジネスで、20歳代の女性が50歳代の男性上司に再三食事に誘われたことなどが原因で精神障害を発症し、労災認定されている。こちらも報道によれば、被害者が上司から誕生日に自宅の最寄り駅までつきまとわれプレゼントを渡されたり、「禁煙できたらご褒美の食事に行きたい」「こんな気持ちは家内と出会ってから初めて」などと書かれたメールを再三受け取っていたとのことだ。

 このような言動は、客観的に見れば誰もが「自分はこんなひどいことはしない」「昔はあったけれど、今は自社にこんなひどいことをする管理職はいないだろう」と感じるものだ。自分の職場でこのような問題が起こったら大変なことになることは誰もが知っているにもかかわらず、なぜなくならないのだろうか。

 その原因の一つは、…

筆者:㈱クオレ・シー・キューブ 取締役 稲尾 和泉

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令和4年4月4日第3347号13面 掲載
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