【送検事例・図入り】硫酸作業で作業主任者未選任
2022.04.12
【安全スタッフ】
東京・青梅労働基準監督署は、特定化学物質を取り扱うに当たり作業主任者を選任していなかったとして、ネジなどの製造を行う会社と同社代表取締役を安衛法違反の疑いで東京地検立川支部に書類送検した。同社の工場では、ポリ容器から硝酸が漏洩し、清掃していた労働者7人が気分障害や熱傷を負う災害が起きている。同労基署が管理状況を確認したところ事件が発覚した。(R4・2・17)
事件の概要
事故は昨年6月21日、ネジなどの製造会社の工場で起きた。約10年前にネジの洗浄に使う目的で硝酸を購入したが、試験で不適格となっていた。長い間洗浄室に保管していたが、他の物を置くために硝酸の入ったポリ容器を包装室わきの通路に移動した。
最初に硝酸が漏洩しているのを発見したのは、包装室で働いていた労働者で、液体が何か分からないままラテックス製の手袋を付けて、ウエスで拭いていた。その後、人が駆けつけて清掃を手伝うとともに、液体が何の物質かを調べていた。
液体は通路だけでなく、…
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
2022年4月15日第2400号 掲載