【アフターコロナの健康経営実践法】第15回 プレゼンティーイズム 損失全体の6割超に 頭痛や肩こりが悪影響 /永田 智久
2022.04.21
【労働新聞】
病気休業1%の裏側で
前回、睡眠が仕事のパフォーマンスに影響することを述べた。健康問題による労働遂行能力の低下は「プレゼンティーイズム」と呼ばれ、研究が盛んに行われている。アブセンティーイズムの対概念としてつくられた造語だ。
アブセンティーイズムとは、病気によって会社を休業した状態である。一方でプレゼンティーイズムは、会社には出勤しているものの、病気や症状によって仕事に影響が出ている状態だ。たとえば片頭痛の人は、頭痛発作があるときには集中力が低下し、仕事もはかどらないだろう。
病気で仕事を休む人が全社員の約1%と少ない一方で、何らかの症状を持っている人は多い。我われが損失コストを計算した研究では、…
筆者:産業医科大学 産業生態科学研究所 産業保健経営学研究室 准教授 永田 智久
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令和4年4月25日第3350号10面 掲載