【定着・成長を促す!メンバーシップ型パート活用法】第1回 成功企業の共通点とは 仲間が意欲向上の鍵 働き手は顕著に高齢化/平田 未緒
パートも同じく「人」
パートなのに、メンバーシップ型? 本連載のキャッチコピーをみて、不思議に思った方もいるかもしれない。パートの賃金は「仕事(ジョブ)」についていることが多く、多くの場合仕事面でも時間の面でも部分的(パート)に働くことから、「メンバーシップ」の対象というイメージが湧きづらいからだろう。
なのになぜ「メンバーシップ型」としているのか。それは、パート社員の定着・成長を目的とした雇用管理は、正社員のそれと根本的に同じであり、いずれも人と人とのかかわりが、大きく影響するからだ。理由は、正社員もパートも同じ「人」だから。「人」を「ここで長く働きたい」「ここで自己成長したい」気持ちにさせる、大きな要因の一つに、共に働く「人」がある。
こう強く思う理由は、私自身の経歴による。1996年から求人広告会社のシンクタンクに在籍し、17年にわたり企業の人材活用について、ヒアリング取材を続けてきた。対象は、パート社員を雇用する会社が圧倒的で、かつ「パート社員」として働く個人の取材も重ねてきた。さらに定量調査にも参画した。この間、パート雇用に関するものを中心に、計5冊の書籍も上梓させていただいた。
一方、正社員を取材したり私自身が長年正社員として雇用されてきたなかで、辞めたい気持ちにも向き合ってきた。こうした自分の心模様も材料に、定着や自己成長意欲を促すキモはなんだろう?と考えていて、05年のある日、突然、この言葉が降りてきた。
それは…
筆者:㈱働きかた研究所 代表取締役 平田 未緒
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら