【アフターコロナの健康経営実践法】第18回 推進企業の課題と解決策 一貫した発信継続を 従業員どう巻き込むか/永田 智久
2022.05.19
【労働新聞】
最優先は有所見者対策
健康経営優良法人(中小規模)に認定された企業では、どのような取組みを行っているのか。認定企業約1900社の経営者から回答を得た我われの調査結果をみてみたい(2020年11月実施)。
健康づくりの取組みとして、最も優先的に取り組むべき課題を1つのみ尋ねたところ、最多は「健康診断の有所見者への精密検査や医療機関への受診勧奨」(36%)であった。対策の良好事例は、経済産業省の健康経営優良法人認定制度ポータルサイトで「取り組み事例集」として公開されている。たとえば、有所見者に再検査や受診を徹底すべく、取締役が一人ひとりに繰り返し指導している企業がある。また、再検査・要治療となった従業員に対して、誰しもが必ず見る給料袋に再検査・受診を促すメモを書いて手渡している企業もある。
2番目に多かったのは、…
筆者:産業医科大学 産業生態科学研究所 産業保健経営学研究室 准教授 永田 智久
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令和4年5月23日第3353号10面 掲載