【アフターコロナの健康経営実践法】第19回 戦略マップをつくる 達成までの流れ示す 通過点ごとに評価を/永田 智久
2022.05.26
【労働新聞】
目的突き詰め成果測る
健康経営とは、従業員らの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することである。取組みをやりっぱなしにするのではなく、成果を測定して改善を図ることが、戦略的実践には欠かせない。
まずは取組みの目的をとことん突き詰めよう。たとえば、社員に対して睡眠のとり方の健康教育を行っていたとする。この睡眠教育は、そもそも何の目的で行っているのか。精神疾患で休む人が多いので休業者を減らしたい、ストレスチェックの高ストレス者の数を減らしたい、毎日いきいきと働く人の数を増やしたい――目的はさまざまであると同時に、複数の目的を持って取り組む場合もあろう。
目的を明らかにすると、評価指標を設定できる。前述の睡眠教育であれば、評価指標は休業者数、高ストレス者数、いきいきと働く者の数となる。しかし、…
筆者:産業医科大学 産業生態科学研究所 産業保健経営学研究室 准教授 永田 智久
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令和4年5月30日第3354号10面 掲載