【定着・成長を促す!メンバーシップ型パート活用法】第5回 正社員の変化 “限定”ニーズ高まる 世帯構造は20年間で激変/平田 未緒

2022.06.16 【労働新聞】
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転勤望まない社員も

 パート・アルバイトとして働く人が、今後は減少していくと考えている。もう少しいうと、企業にとって都合の良いパートが減っていく。その理由を本連載の第2回以降で複数述べてきたが、実はまだある。それは正社員の変化である。正社員とパートは、全く別モノのようで、つながっている。大事な観点なので、丁寧にみていきたい。

 パート・アルバイトのことを、非正規社員と呼ぶことがある。非正規社員とは、非「正規」つまり正社員ではない働き方であり、契約社員や、間接雇用である派遣社員も含まれる。

 では「正社員」とは何かというと、一般的には①直接雇用、②期間の定めがない労働契約、③所定労働時間がフルタイム――の社員を指す。実際にはこの3つに加え、④残業・休日出勤あり、⑤転勤・異動あり、が働くうえでの暗黙裡の合意事項となってきた。

 要するに、企業側の裁量性、拘束度合の極めて高い働き方だ。昭和の高度成長を背景に、多くの会社が、社員を自在に異動させ、長期にわたって育成し、会社の都合に合わせて残業や休日出勤させることで、効率的な経営を行い、より大きな利益を上げてきた。

 一方働く側も、…

筆者:㈱働きかた研究所 代表取締役 平田 未緒

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令和4年6月20日第3357号12面 掲載
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