【イラストで学ぶ身近なリスクと対策】第28回 25tラフターの災害(下)
2022.06.28
【安全スタッフ】
1.はじめに
盛夏の侯、夏本番となりました。これから数カ月は「台風・豪雨シーズン」です。
2021年(令和3年)7月に伊豆山土砂災害(熱海土石流)が起きました。梅雨前線に伴う豪雨により、熱海市伊豆山地区の逢初川上流で、開発で山の斜面に盛土した大部分(幅100m)が崩れて発生した大規模な土砂災害です。死者27人・行方不明者1人、建物の損壊は128棟。主原因は、盛土境に条例で定められた排水設備の未設置、かつ当初の届け出量を大幅に超える盛土が見過ごされていた疑いが分かりました。
複数の新聞報道によれば、市が10年前に盛土の危険性を認識しながら、被害を防げなかった行政の責任は重く、人災としての側面を否定できません。
今回のテーマも、災害の多い「25tラフター」です。ラフターの特徴などは前号に記載したので、参考にしてください。
2.25tラフターの災害2事例
【災害1】「25tラフターが転倒し、先端ジブが折損」
〔作業の状況〕製造工場の屋上に大型発電機〔*1〕を設置する工事で、農免農道〔*2〕に設置したラフターが転倒〔*3〕し、…
執筆:中野労働安全コンサルタント事務所 所長 中災防安全衛生エキスパート 中野 洋一
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2022年7月1日第2405号 掲載