【想いはせれば】第183回 一人親方の職業中毒
2022.07.26
【安全スタッフ】
▶50年ほど前、私が化学工場の現場で働いていたころのある日の午後、合成反応タンクの鉛ライニングの溶接作業を行っていた職人のAさんが、タンクの底にうずくまっているのを現場の作業者に発見され、救出されました。
50歳半ばのAさんは、鉛中毒特有のどす黒い顔に黒い歯を見せて、工場の連中に不始末を詫びていました。
当時、工場の設備などの改修工事には、常駐の工事事務所から派遣されてきた一人親方などの職人たちが出入りしていました。
職種は雑多で、電気工事、配管工事、各種反応タンクの鉛などのライニング加工、タンクや蒸気配管の石綿材など保温工事、塗装工事など親方と手元職人が一人付いたりして仕事をしていました。
職人たちは、勝手知った職場ということもあって、発注部署や元請けとの打ち合わせもそこそこにして仕事にかかっていました。
▶これまで、例えば、職人などの個人が発注者や元請けなどと雇用関係がなく事業場の工場や建築現場などに常駐したり臨時的に働いていた場合、…
執筆:セフテイレビュー 代表 末松 清志
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2022年8月1日第2407号 掲載