【対応力を鍛える人事学探究】第6回 定年後の継続雇用拒否 解雇事由あれば有効 些細な問題も随時指導を/林 栄美
2022.10.13
【労働新聞】
無期転換後に再雇用を拒否
有期労働契約から無期転換した労働者の継続雇用を拒否した事例として、一般財団法人NHKサービスセンター事件(横浜地裁川崎支判令3・11・30)を紹介する。労働者は、日本放送協会(NHK)から委託を受けコールセンターを運営する法人において、視聴者対応を行うコミュニケーターとして有期雇用されていた。法人が労働者を無期転換した後、定年到達時に継続雇用を拒否したため、労働者は、これが実質的に高年齢者雇用安定法と労働契約法18条の趣旨に反するとして、法人に労働契約上の地位の確認などを求めた。要注意視聴者に対する会社の対応についても、安全配慮義務に違反するとして慰謝料請求を行っている。
本件は、無期転換後に定年に達した労働者が、使用者から継続雇用を拒否され、地位確認を請求している点に特徴がある。裁判所は、…
筆者:第一芙蓉法律事務所 弁護士 林 栄美
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
令和4年10月17日第3372号12面 掲載