【ダイバーシティ経営の意義と実践】第9回 両立支援策とマミートラック 男性も含めて改革を 半数がキャリア展望なし /伊岐 典子

2022.12.01 【労働新聞】
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勤務継続のみで十分か

 育児・介護による女性の離職を防ぎ、着実に仕事を継続してキャリアを積み上げられるようにするための両立支援策は、政府の女性労働政策においても、企業のダイバーシティ経営においても、これまで最も力点が置かれてきた分野であるといって良いだろう。しかし、ダイバーシティ経営において、この女性のための両立支援策の充実には留意しなければならない点があることにも、目を向ける必要がある。今回は改善に向けた第二の要素としてこの問題を取り上げる。

 すでに述べたように、1992年の育児休業法(現育児・介護休業法)施行後も頻回に同法の改正が行われ、両立支援の法制度が充実してきた。また、期間や取得条件などで法律を上回る育児休業や短時間勤務等の制度を整備して、働きやすい環境整備に努めてきた企業も多い。そして、これらの制度によって、子供を持っても働き続ける女性の割合は確かに増加している。…

筆者:21世紀職業財団 会長 伊岐 典子

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令和4年12月5日第3379号13面 掲載
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