【歴史と事例から学ぶ!賃金制度設計】第18回 両立の賃金制度の構築① 格差是正は主要な問題 公平感と同時達成めざせ/西村 純

2022.12.08 【労働新聞】
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卑屈な態度はマイナス

 これまで日本の賃金の特徴や課題について取り上げてきた。また、昨今再び注目が集まっている「職務給」についても欧米の事例に基づき、その概要や課題について紹介してきた。ここまでの連載で明らかにしてきたとおり、特定の賃金制度間に優劣があるわけではない。それぞれが長所と短所を有している。特定の課題に対して強みを発揮する特定の賃金制度はある。たとえば、日本が現在も高い競争力を維持している自動車などのモジュール化されていない製品を対象としたモノ作りに携わる労働者に対しては、「職務給」ではなく「職能給」が適した賃金となる可能性が高い。「職能給」は、労働者に対して能力の向上のインセンティブとなるとともに、柔軟な配置を可能にするからである。

 我われは、絶対的に優れた制度などは存在しないことを忘れてはならない。高い経済力を発揮している時代に高慢な態度をとることが、その後の衰退をもたらすのと同様に、競争力に疑念が生じている時代に過度に卑屈な態度をとることは、…

筆者:労働政策研究・研修機構 副主任研究員 西村 純

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令和4年12月12日第3380号11面 掲載
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