【ぶれい考】フリーランスは節目の年に/鎌田 耕一
2023.02.09
【労働新聞】
通常国会に「フリーランスに係る取引の適正化等に関する法律案(仮称)」が提出される予定である。この法案は、業務委託の内容・報酬等を記載した書面の交付を発注者に義務付けるなど取引の適正化等を主な目的としている。これにより労働者ではないフリーランスに一定の保護が図られるかどうか、国会での審議が待たれる。
他方で、フリーランスが労働者と認められる場合には労働関係法令が適用される。フリーランスは程度に違いがあるとはいえ、事業者性と労働者性を併せ持っている場合が少なくない。事業者と労働者の境界線があいまいになっている現状において、フリーランスが安心して働くことができるように、労働者性を明確化することも課題といえる。
労働者性を争う事案は増加する傾向にある。とくに、…
筆者:東洋大学名誉教授 鎌田 耕一
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令和5年2月13日第3388号5面 掲載