【ぶれい考】持続的発展の春闘に/矢木 孝幸
2023.02.16
【労働新聞】
平成7年5月に日経連が「新時代の日本的経営」を発表し、いわゆる「雇用のポートフォリオ論」が示された。以降、総額人件費管理の徹底などが行われ、その結果、いまや働く人の4割が非正規労働者である。ここでは、持続的発展の視点から、春闘を企業と社会の2つの切り口から論じてみたい。
まず社内では、コスト削減中心の経営姿勢を正当化する理論として「雇用のポートフォリオ論」が使われた。このために、能力・成果主義の徹底などといった人事管理が過度に行われ、当然のことながら、仕事に対する愛着は薄れていった。皮肉なことだが、長期雇用と非成果主義こそが「仕事を通して自分が成長できる」と実感できる雇用システムであることが徐々に明らかになってきている。…
筆者:連合 副事務局長 矢木 孝幸
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令和5年2月20日第3389号5面 掲載