【対応力を鍛える人事学探究】第23回 試用目的での有期雇用 契約の区別明確に 無期移行時は再度締結を/金澤 康
2023.02.24
【労働新聞】
雇止め問題か解雇取扱いか
労働者の適格性判断のために有期契約を締結し、その期間における職務遂行の様子を踏まえ、期間満了時に無期契約を締結する、すなわち、試用目的で有期契約を用いるというスキームが利用されることがある。
神戸弘陵学園事件(最高判平2・6・5)では、雇用契約に期間を設けた趣旨・目的が、労働者の適性を評価・判断するためのものであるときは、期間の満了により雇用契約が当然に終了する旨の明確な合意が当事者間に成立しているなどの特段の事情が認められる場合を除き、期間は契約の存続期間ではなく、試用期間であると解するのが相当であると判示された。
同判決により、試用目的の有期契約=原則として無期契約の試用期間、という見解が一般的となった。無期契約の試用期間となれば、…
筆者:第一芙蓉法律事務所 弁護士 金澤 康
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
令和5年2月27日第3390号12面 掲載