【社労士が教える労災認定の境界線】第350回 会社手配のワゴンに乗る際に転倒
2023.02.27
【安全スタッフ】
災害のあらまし
S社は、河川工事、道路工事などを主たる業とする土木工事会社で、県内のほぼ一円を工事のエリアとしている。社員Aは、会社からおよそ1時間を要する工事現場に向かうため、会社が手配したワゴン車に乗車しようと雨足が強くなってきたなかを小走りに急いだ。乗り込もうとした際、濡れたステップに足を滑らせ転倒し右ひじを強打、骨折した。
判断
事業主が提供する交通機関を利用する際の災害は、その交通機関の管理上ないしは運行上の欠陥などに起因するとされ、業務上の災害と認定された。
解説
労災保険上の通勤災害とは、次の①から⑤までの要件を満たすものをいう。…
執筆:一般社団法人SRアップ21 山形会
社会保険労務士法人プログレス 代表 西村 吉則
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2023年3月1日第2421号 掲載