【社労士が教える労災認定の境界線】第351回 現場でハチの駆除試み刺される
2023.03.28
【安全スタッフ】
災害のあらまし
X、Y、ZはW工務店の大工で、V邸の建築作業をしていた。XとYが木材の運搬中に、XがV邸脇に立っている木にアシナガバチの巣をみつけた。
このままでは危ないと思ったXは、Yの制止を聞かずに、駆除しようとして木を強く揺らした。すると、大量のアシナガバチが発生し、十数メートル離れたところにいたZを含めて3人とも顔や手足などを刺されてしまった。
命にかかわるほどではなかったが、業務上の災害として、X、Y、Zは労災認定の手続きを行った。
判断
YとZは業務上の災害として認定されたが、木を強く揺らしたXについては、故意にハチの巣を刺激したものとして業務外とされた。
解説
「業務災害」とは、…
執筆:一般社団法人SRアップ21 山形会
堀社会保険労務士事務所 所長 堀 真志
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2023年4月1日第2423号 掲載