【ぶれい考】霊堂訪れ労災根絶再認識/安永 貴夫
2023.04.13
【労働新聞】
高尾山の玄関口であるJR・京王線の高尾駅を降りて南口から数分歩くと、金色に輝く塔が目に留まる。ネット等で「不思議な形をした秘密基地」「宇宙船かロケット」「パゴダ風」などさまざまに表現されているこの塔は、産業殉職者(労働災害によりお亡くなりになった方)を慰霊する「高尾みころも霊堂」である。
高尾みころも霊堂は、1972年に労災保険法施行20周年記念事業として、政府予算と企業の寄付により建設されたものだ。建設当時の背景として、労働災害による死者が年間5000人を超えていたなかで、「戦没者の慰霊施設はあるのに戦後復興に尽力した産業殉職者の慰霊施設はない。労働災害の根絶を願い、ご遺族を支援するためにも慰霊施設を作るべき」との声が上がっていたとか。…
筆者:連合 副事務局長 安永 貴夫
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令和5年4月17日第3397号4面 掲載