【対応力を鍛える人事学探究】第34回 休職者の復職 SNSも判断材料に 産業医へ投稿内容確認を/金澤 康
2023.05.18
【労働新聞】
復帰希望者に妄想症状疑い
統合失調症に罹患し、休職している従業員から、復職可能との主治医の診断書とともに復職の申出があった。しかし、その従業員はSNSにおいて、妄想に基づくと思われる投稿や、攻撃的な投稿を繰り返していた。このような場合も、会社は、主治医の診断書に従い、復職をさせなければならないのであろうか。
まず前提として、休職者の復職の判断を行う主体は、使用者である会社となる。主治医の診断書は、あくまで会社の判断材料の1つという位置付けであるから、主治医の診断書に必ず従わなければならないということはない。休職者の業務内容を正確に把握できていない可能性、休職者の意向の影響を強く受けている可能性などがあり、必ずしも「復職可能」の診断が正確とは限らないことに留意する必要がある。
本ケースでいうと、…
筆者:第一芙蓉法律事務所 弁護士 金澤 康
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
令和5年5月22日第3401号12面 掲載