【職場でそのまま使えるチェックリスト―抜け漏れ防ぐ基本モデル―】第1回 ベルトコンベヤー 作業開始前に非常停止装置を点検
作業の漏れや不具合の確認をすることで、災害から労働者を守るチェックリスト。今号より、製造業の現場をよく知る社会保険労務士の中山貞男さんがモデルを連載で紹介する。重要項目を絞り、シンプルで使いやすいチェックリストは、職場でそのまま使える。
ベルトコンベヤーは、床への直置き、腰の高さに設置、頭上設置があり、エンドレスで動くベルト(ゴム、スチール、織物、金網、ケーブルなど)の上に荷を載せて連続的に搬送する装置で、その附属装置およびこれらを組み合わせたシステムとしてあらゆる産業で使用されています。移動の過程で自動仕分けなどもでき、人力運搬作業に伴う作業者の肉体的負担を軽減し、作業能率の向上に大きな効果があります。
安衛法令関係には、「安衛則151の77~83」と「コンベヤの安全基準に関する技術上の指針」に記載されていますが、コンベヤーの接触などによる災害が多い割には不用意に取扱いされることがあります。
掃除、給油、検査、修理、調整を行うときは機械を停止することが原則ですが、ベルトの点検や清掃、ベルトの張り調整、ベルトの蛇行修正、ベルトに付着した異物除去などは、コンベヤーを回しながら作業をすることがあるため、これらの作業時に挟まれたり、巻き込まれる災害が発生しています。また、コンベヤー出口にロールやカッターがある場合は、巻き込まれると重篤な災害になりますので、運転中のコンベヤーには絶対に乗らないようにします。非常停止装置は、手の届く位置に設置します。
これらに対する安全対策としては、…
執筆:中山社会保険労務士事務所 中山 貞男
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