【イラストで学ぶ身近なリスクと対策】第40回 硫化水素中毒の重大災害

2023.06.27 【安全スタッフ】
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1.はじめに

 炎暑の侯・酷暑の侯、木陰の恋しい季節となりました。7月1日~7日は「令和5年度:全国安全週間〔6月1日~30日は全国安全週間準備月間〕」です。今回のテーマは「硫化水素中毒の重大災害」にします。

2.硫化水素中毒と酸素欠乏症の違い

 硫化水素中毒とは、硫化水素を吸入・経皮吸収することによって起こる症状。硫化水素(H2S)は、空気より重く〔比重:1.2(気体)・0.96(液体)〕、無色、水によく溶け弱い酸性を示し、腐った卵に似た特徴的な強い刺激臭があり、目・皮膚・粘膜を刺激する有害な気体。濃度10ppmは眼の粘膜の刺激下限界、濃度20~30ppmは肺を刺激する最低限界。濃度100ppm以上になると呼吸器障害が生じ、700ppm以上になると脳神経に障害が生じ死に至る。…

執筆:中野労働安全コンサルタント事務所 所長 中災防安全衛生エキスパート 中野 洋一

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2023年7月1日第2429号 掲載
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