【同一労働同一賃金対応 基本給に切り込む! 職務分析・職務評価】第3回 取組み「前」の準備 目的の明確化が重要に 規則見直しを要する例も/橋岡 雅典
2023.07.13
【労働新聞】
難易度高いといえず
前回最後を「ぜひ、職務分析・職務評価に取り組んでもらいたい」と締めくくったが、実際にはどのようなことをすれば良いのだろうか。ここからは、具体的な実務について解説したい。
企業からの質問で多いのは、「何から取り組めば良いのか分からない」である。確かにどのような手順で進めていくのかを理解することは大事だが、それよりも重要になるのは取組みの「前」の準備である。今回はその点から始めよう。
取組み前の準備とは、「職務分析・職務評価」を何のために取り組むのか、その目的を明確にしていくことである。これは、社内で顕在化している人事課題は何なのかを整理することともいい換えられる。たとえば、昨今激化している人材の確保、パートタイム・有期雇用労働者のモチベーションアップ、法改正適合のための賃金制度見直しや人材活用方法の見直し、最低賃金上昇などが挙げられる。細かいことを数えれば、まだまだ他にも課題があると思うが、おおむねこれらの内容に集約できるだろう。…
筆者:はしおか社会保険労務士事務所 社会保険労務士 橋岡 雅典
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令和5年7月17日第3409号11面 掲載