【本バンザイ!!】異例づくしの村上春樹/鷲尾 賢也
2013.05.06
【労働新聞】
4月12日刊行の村上春樹の新作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)が、初版30万部、事前20万部、4刷計50万部になったと、版元から発表された。出版不況の昨今、すさまじい数字である。おそらく、前作『1Q84』と同じように、ミリオンセラーになるだろう。
この部数は村上春樹に限ったことで、コミックを除き、あり得ない現象である。いったいなぜ、これほど読者が存在するのだろうか。…
筆者:鷲尾 賢也
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平成25年5月6日第2919号7面 掲載