【社労士が教える労災認定の境界線】第355回 コロナ禍の販売不振で円形脱毛症に
2023.07.26
【安全スタッフ】
災害のあらまし
紳士服販売会社部長A(50歳)は、クールビズの普及による紳士服離れをきっかけにした販売不振に加え、コロナ禍によるテレワークの加速による販売不振も重なり、将来を思い悩む日が続き、散髪に行ったところ後頭部に1カ所5円玉程度の大きさで円形に脱毛していることが分かった。
判断
皮膚科を受診し、円形脱毛症と診断されたが、医師から「円形脱毛症の原因は、ひと昔前まではストレスと言われてきたし、今もストレスはきっかけの一つではあるが、毛根組織に免疫機能の異常が生じ発症する説が有力で、誰しも一生のうちに1回は円形脱毛症になってもおかしくない」といわれ、労災申請しなかった(判断不明)。
解説
医師の発言を聞くと職場のストレス=円形脱毛症とはいい切れないが、本人からすれば証明はできないがプライベートで思い悩むようなこともなかったことから、円形脱毛症=仕事のストレスだと考え、…
執筆:一般社団法人SRアップ21 福岡会
社会保険労務士 豊永経営労務事務所 代表社員 豊永 健雄
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
2023年8月1日第2431号 掲載