【人的資本経営期のHR用語集】第45回 プロフェッショナル② 個人によって規定 特定の職業は指さず/木谷 宏

2023.08.03 【労働新聞】
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「組織内」の概念に限界

 「プロフェッショナル」に関するP.F.ドラッカーの見解は興味深い。著書『プロフェッショナルの条件』がよく知られているが、原題には「業務を推進し、組織に貢献し、目標を達成するために」とある。彼はプロフェッショナルを、①高度に専門化し、②専門分野(職務)に帰属し、③成果で測られる知識労働者と定義した。他方でリーダーについては“組織やメンバーの目標設定や業務の優先順位付けを行うポジション”と捉え、カリスマなどを必要としない“役割(専門性)の1つ”としている。地味なプロフェッショナルを華やかなリーダーの上位概念とした点は誠に痛快である。専門主義、職務主義、成果主義の3つがドラッカーの考えるプロフェッショナルの要件といえるだろう。

 この他にも「組織内(企業内)プロフェッショナル」という概念がある。これは、…

筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏

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令和5年8月14日第3412号12面 掲載
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