【実務に活かす!労働判例のていねいな読み方】第5回 「要件」の定義から読み取る/藤川 久昭
2013.08.05
【労働新聞】
利害調整が重要に 不利益変更の合理性判断
1 前回のまとめと今回
前々回と前回は、特に抽象的な要件については、「要件を充足する事実」と、「充足するという評価を妨げる事実」を読み取る作業が重要であると説明した。その上で、みちのく銀行事件最高裁判決を素材にして、実際に読み取る作業を行った。
みなさんの中には、抜き出した事実は法律に書いてないじゃないか、または、事実がたくさんあってキリがないじゃないかという感想をお持ちになった方がいらっしゃるのではないだろうか?特に、これまでいろいろな判決を読んできた読者の方には、必要となる事実が、裁判例ごとに違ったり、新しい裁判例が出る度に変わったりすると感じた経験がある方もいらっしゃると思う。…
筆者:青山学院大学法学部 教授 ㈱DeNA 監査役 弁護士 藤川 久昭
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平成25年8月5日第2931号11面 掲載