【多様人材活用の新ルール】第9回 女性の活躍推進② 両立と均等実現を支援 能力開発面で課題多い/佐藤 博樹
2014.03.10
【労働新聞】
2つの施策を同時に
女性の活躍の場を拡大する上で、採用、定着、育成という雇用管理の基本的な取組みの重要性を指摘した。しかしこの説明だけでは、男性社員に関する取組みと同じで良いとの誤解も生じよう。そこで女性の活躍の場の拡大に焦点を当て、必要な取組みを検討する。それはWLB(ワーク・ライフ・バランス)支援と均等施策による女性の活躍支援である。
内部育成を前提として課長を例に取り上げると、昇進するためには課長登用年齢まで継続して勤務すると同時に、課長登用に必要な能力を獲得することが必要となる。例えば、課長登用までの最短期間を大卒で入社から15年程度とすると、この15年の間に、結婚、出産、子育てというライフイベントに女性が直面しても、退職せずに仕事を継続できる就業環境の整備が求められる。もちろん仕事を継続することによって、管理職に登用できる能力を自動的に獲得できるわけではない。登用時期までに課長に求められる職能要件を満たすために必要な能力開発機会が必要となる。管理職登用を含めて女性の活躍の場を拡大するためには、就業継続を支援するWLB支援策と能力開発機会提供の均等施策の両者が不可欠である。この点を詳しく説明しよう。…
筆者:東京大学大学院 情報学環 教授 佐藤 博樹
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
平成26年3月10日第2960号4面 掲載