【実務に活かす!労働判例のていねいな読み方】第7回 趣旨・理念から読み取る(2)/藤川 久昭

2013.08.19 【労働新聞】
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実質的解釈を行う 法の「すきま」も埋める

 前回に引き続き今回も、趣旨・理念・目的などから読み取るという「作業」について、具体例を挙げつつ説明を行う。

1 具体例その4

 第4に、高年齢者雇用安定法の継続雇用制度について、再雇用基準を満たした労働者に対する再雇用拒否の適法性と再雇用契約の成否が争われた津田電気計器事件最高裁判決(最一小判平成24年11月29日、裁時1568号6頁)を紹介する。

 同判決は次のように判断した。高年「法は、定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保の促進等の措置を総合的に講じ、もって高年齢者等の職業の安定その他福祉の増進を図ること等を目的とする(法1条)」。…

筆者:青山学院大学法学部 教授 ㈱DeNA 監査役 弁護士 藤川 久昭

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平成25年8月19日第2933号11面 掲載
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