【実務に活かす!労働判例のていねいな読み方】第19回 「特段の事情」を読み取る(4)/藤川 久昭
2013.11.18
【労働新聞】
要求レベルが変化 高裁では配転命令無効
1 地裁高裁で結論を異にする場合(続)
前回の最後の部分は、日本レストランシステム事件地裁判決という下級審判決を例に、「特段の事情」の読み取りを行うという作業を行った。同事件では、労働者への降格命令、配転命令、出向命令の有効性が争われたが、そのうち配転命令に関する部分について取り上げた。
ところで、同事件地裁判決は、「特段の事情」は存在しないとして、配転命令は有効だとした。しかし、高裁判決(大阪高判平成17年1月25日労働判例890号27頁)は、「特段の事情」の存在を認めて配転命令を無効としている。私たちは、こういった場合どう受け止めれば良いのか?…
筆者:青山学院大学法学部 教授 ㈱DeNA 監査役 弁護士 藤川 久昭
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
平成25年11月18日第2945号11面 掲載