【ぶれい考】イデオロギーの再生?/水町 勇一郎
2014.06.02
【労働新聞】
1989年11月、ベルリンの壁が崩壊し、東西冷戦は終結した。そして、イデオロギーの時代も終わった。当時ノンポリの学生だった私は、イデオロギーという言葉そのものにあまり実感を持たないまま、時代の流れってそういうものなのかあと漠然と感じていた。
「イデオロギー」。大辞林(三省堂)によると「社会集団や社会的立場において思想・行動や生活の仕方を根底的に制約している観念・信条の体系」。こういう難しい言葉自体、最近あまりはやらないのかもしれない。でもそういう世の中だからこそ大切にしなければならないこともある。…
筆者:東京大学社会科学研究所 教授 水町 勇一郎
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平成26年6月2日第2971号5面 掲載