【人的資本経営期のHR用語集】第46回 企業の社会的責任 継続的対話が必要 利害関係者の従業員と/木谷 宏
2023.08.10
【労働新聞】
倫理的側面の再認識へ
かつて企業の役割とは、“生産・供給機能を通じた利潤の極大化”であり、個人・家庭・地域などによって構成される一般社会は周辺的・限定的に位置付けられていた。しかし今日の企業は外部から社会に関与するのではなく、内部において当事者(社会機関)として社会を構成しているとの認識が必要になっている。企業の社会性や社会貢献の概念は紆余曲折を経て20世紀末に“企業の社会的責任(CSR)”へと発展し、ISO26000として標準化もされた。企業と社会とのかかわりは、不祥事の発生を未然に防ぐリスクマネジメントから、社会に積極的に貢献すべく企業内外に働きかける制度的義務と責任を負う経営戦略へと変貌している。この動きは、企業を巻き込んだSDGs(持続可能な開発目標)の取組みによってさらに加速している。
ではCSRを人の管理に反映させると何が変わるのか。まず、…
筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏
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令和5年8月21日第3413号12面 掲載