【HRテック活用法~中小企業で導入するコツ~】最終回 人的資本経営 大手より開示しやすく まずは人事データ収集を/岩本 隆

2023.08.24 【労働新聞】
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「人材の競争力」が重要に

 「人的資本経営」という言葉が、現在、日本でバズワード化している。人的資本経営とは、人材を消費する「資源」ではなく、価値が変動する「資本」と捉えて経営をする考え方である。つまり、従業員をお金を生む機械のように扱うのではなく、仕事を通して成長し価値を高めるものとしてマネジメントする経営である。この考え方自体は、日本では古くから「企業は人なり」という言葉がありよく考えれば当たり前の話ではある。しかし「失われた30年」と言われているように、日本企業の競争力が落ちている現状に対し、人材の競争力を改めて高めることの重要性を経済産業省が発信したことによって人的資本経営がバズワード化した。

 人的資本経営の実践においても、HRテクノロジーの進展もあって人的資本データの活用が世界で進んでいる。「企業は人なり」を、データを活用して定量的、体系的に実践することが求められている。…

筆者:慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 岩本 隆

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令和5年8月28日第3414号13面 掲載
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