【裁判例が語る安全衛生最新事情】第424回 住友不動産事件 指導の必要性認めるも相当性を逸脱 名古屋地裁令和5年2月10日判決
2023.09.12
【安全スタッフ】
Ⅰ 事件の概要
被告Y1会社は、不動産の販売・仲介を目的とする大手不動産会社である。原告Xは、令和元年11月に期間の定めのない労働契約を締結した営業社員であり、注文住宅A事業本部B営業所に所属していた。
被告Y2は、X所属のA事業本部B営業所の所長であった。また、被告Y3は営業所所属の同室の先輩でXの指導係であった。
Xは、令和2年8月に退職したが、退職後に固定残業代について、未払い部分があるとして未払残業代請求訴訟を提起し、さらに、Y2、Y3のパワーハラスメントにより、Xは損害を受けたとして不法行為による損害賠償請求をするとともに、Y1社にも使用者責任による損害賠償請求を提起した。
Ⅱ 判決の要旨
1、Y2のハラスメント行為
(1)Y2は、Xに対して入社後、スーツの着方や歩き方について注意することがあった。また、令和2年2月ごろ、Xが顧客に対する営業を開始した後、Xの業務について、期日までに業務が終わっていない、顧客に提示すべき資料を提示していない、報告や相談が十分でない、ミスが多いと注意することが多くなり、令和2年5月ないし6月ごろには、相当厳しいものになっていた。Y2は、注意する際には、自分は椅子に座り、Xに片膝を立てた姿勢を取らせたり、平手で頭や肩を叩くことがあり、紙のファイルで頭を叩くことや、机を叩くこともあった。…
執筆:弁護士 外井 浩志
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2023年9月15日第2434号 掲載