【事故防止 人の問題を考える】第162回 工事中の橋桁落下災害を振り返る(上)
2023.09.12
【安全スタッフ】
巨大な橋桁の落下は大惨事に
令和5年7月、静岡で橋梁上部工の工事中に橋桁が落下し、8人が被災、うち2人が死亡するという大変痛ましい重大災害が発生しました。
これまで、橋梁上部工の橋桁落下災害は、平成28年、神戸市北区の新名神高速道路工事での橋桁落下、さらにさかのぼると、平成10年、愛媛県今治市、来島海峡大橋の工事用の橋桁落下、平成9年、北海道の千歳恵庭ジャンクションの橋桁落下、平成4年、尾道市内で発生した山陽自動車道の橋桁落下、平成3年、広島新交通システムの橋桁落下など、繰り返し発生しています。巨大な橋桁が落下すると大惨事につながり社会に与えるショックはとても大きなものになります。
今回は、新聞報道、公表された災害調査報告書などを基に、これら過去の橋桁落下災害を振り返ってみます。…
執筆:労働安全衛生総合研究所 安全研究領域特任研究員 高木 元也
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2023年9月15日第2434号 掲載