【「当たり前」を問い直す! “制約社員”基準の雇用管理】第3回 有償・無償労働 「標準モデル」は減少 働き方の融通が要点に/鬼丸 朋子
2023.09.14
【労働新聞】
代替サービスの導入は限界あり
「標準モデル」・「非標準モデル」双方の不安や不満を軽減していく仕組みを考えていくに当たって、「時間」と「仕事量」の関係について再考していきたい。まずは「時間」の側面から検討を試みよう。
1日が24時間であることは変えられない。その中で、私たちは「働くこと」と「働く以外のこと」をどのように配分するかについて日々考え、行動している。
これまでは「働くこと」について、金銭的報酬を伴う仕事などの「有償労働」の面から語ることが多かった。しかし今回は有償労働だけでなく、ボランティア活動や家事・育児・介護などの金銭的報酬を伴わない「無償労働」も含めて考えてみたい。私たちの日々の暮らしは、有償労働だけではまず成り立ち得ないからだ。
たとえば、…
筆者:中央大学経済学部 教授 鬼丸 朋子
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令和5年9月18日第3417号13面 掲載