【来春の制度改正に対応 労働条件明示のルール】第1回 法令の変更・追加の経緯 契約関係の明確化へ 職務限定正社員など想定/柊木野 一紀
2023.09.28
【労働新聞】
企業の人材確保に直結
企業の人手不足が深刻化しつつある。人口減少時代を迎える中、新型コロナや景気変動などによる影響はあろうが、人手不足の傾向は今後も中長期的に継続することが見込まれる。そうした状況の下、人材確保に直結する求人情報や労働条件明示のあり方は、人手不足に悩む企業にとって今後の経営を左右する重大な問題であるとともに、その分情報の適正さも要請されている。
近時、職業安定法改正により、労働条件明示に先行する求人情報や自社情報の的確な表示が義務付けられた(令和4年10月施行)。
そして、厚生労働省は、5年3月30日付けで厚生労働省令第39号を公布し、労働基準法15条の労働条件明示に関し、具体的な明示事項を定める労働基準法施行規則5条を改正して、明示事項の追加などを公表した(以下、この改正を「本改正」という)。
本改正の施行日は6年4月1日であり、まだ半年先ではあるが、労働条件明示という、多くの企業にとって避けて通れない内容を含むことから、検討は必須といえる。
本改正を一つの契機として、労働契約の入口段階である「労働条件の明示」というテーマで連載を始めるに当たり、初回となる今回は、まず本改正の概要について、その趣旨や経緯に触れながら確認しておきたい。…
筆者:石嵜・山中総合法律事務所 弁護士 柊木野 一紀
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
令和5年10月2日第3419号6面 掲載