【「当たり前」を問い直す! “制約社員”基準の雇用管理】第6回 業務の割当て方 均衡の取れた処遇を 中途採用増加も視野に/鬼丸 朋子
2023.10.05
【労働新聞】
仕事量曖昧だと厳密に評価不可
なぜ、「仕事が際限なく割り当てられかねず、どこまで働けば良いのか見えづらい状態」が常態化しがちなのだろうか。その理由を考えるために、まず「標準モデル」対象者の働き方を考えてみたい。
企業がどのように「標準モデル」対象者へ業務を割り当て、処遇しているかについて、簡単にたとえてみると、マラソンレースにエントリーしたランナーがゴールまでの長い距離を走り続けるようなイメージを思い浮かべると分かりやすい。
新卒一括採用が典型だが、日本企業では労働者が同時期に入社し、定年退職まで転職せずに働き続けることを前提として、「同期の桜」を中心とする集団で競い合いながら自身の職務遂行能力を高めていく。
賃金を中心とする基本的な処遇は、…
筆者:中央大学経済学部 教授 鬼丸 朋子
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令和5年10月9日第3420号13面 掲載