【ぶれい考】外部獲得と社内育成を併用/近藤 宣之
2023.11.02
【労働新聞】
日本の大企業でお馴染みの「新卒一括採用」では、一般的な集団教育が済んだ新入社員を各部門に配属する。その後、複数回の配置転換を経て、本人の適性を見極めていく。学歴別、年次別が基本だから、日本的年功序列制度ともいわれてきた。しかし、これが持て囃されたのは、「ジャパンアズナンバー1」といわれた1970~80年代と短期間であった。一方、日本でもファミリービジネスが多い中小企業では補充採用が基本で、特定の技能を持つ人材を獲得する「ジョブ型採用」が一般的であった。
日本的人事制度は、年功序列型終身雇用とみなされてきたので、別名「メンバーシップ型制度」ともいわれてきた。欧米企業の人事制度と比べると、等級は職務ではなく、人(能力)を基準としている。しかも解雇が困難なため、人件費が増大する。表面上は平等主義だから、…
筆者:日本レーザー 代表取締役会長 近藤 宣之
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令和5年11月6日第3423号5面 掲載