【人的資本経営期のHR用語集】第59回 人手不足(前編) 「質の問題」顕在化 能力取得に余裕なく/木谷 宏

2023.11.24 【労働新聞】
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働き方改めれば解消!?

 日本の人口が減少を続けるなかで人手不足は深刻化しており、企業は業績の維持・拡大に右往左往している。今後は従来の労働者以外、たとえば家庭・地域に軸足を置いていた女性や高齢者、就労上高いハードルがあった外国人、障害者、治療を抱える人々などの活用が不可欠となる。能力開発を通じた少数精鋭による生産性向上も行わねばならない。この延長線上にある考え方こそ働き方改革であった。仕事を最優先できる“無制約社員”のみが対応可能であった硬直的な働き方を、多様な人材の活躍が可能になる柔軟な働き方へと変革し、人々のワーク・ライフ・バランスを担保してダイバーシティを実現すれば人手不足は解消する……。果たして本当だろうか。

 人手不足の本質が語られることは意外に少なく、…

筆者:県立広島大学大学院 経営管理研究科 教授 木谷 宏

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令和5年11月27日第3426号12面 掲載
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